日誌

野球部

向上(常)心

  2月10日(水)に我が校では「予餞会」が行われました。野球部もこれに参加しました。目的は、
①度胸試し(全校生徒の前に出て堂々としていられないものは夏季大会で活躍できない)
②先輩への恩返し(引退した3年生へ「がんばっている姿」を披露する)

  ということで始めました。もちろん内容はすべて選手が決めます。大人の手は一つも入っていません。ですので、本番は私も少々緊張していました。
  そして当日。題目は「桃太郎」です。内容はともかく、全校生徒や先生方の前で堂々とやっている姿に頼もしさを感じました。また、私たちの目線からは今まで「おとなしい」部類に入っていた生徒が堂々と役を披露していて、意外性も感じました。私も人は固定観念やイメージで判断してはいけないことを再度学びました。
  
  日曜日は朝方に雨がぽつぽつと降っていましたが、その雨がやめば日が出るいい天気でした。午前の締めくくりとして、基礎体力テストを実施しました。(内容については以前掲載した「体力」をご覧ください。)
  Aチームに上がりたければ基準値をクリアすること。また、Aチームに残りたければ、前回の基準値以上の記録を残すことという規定の中、今回はAチームから一人も落ちることなく終わりました。さらに、Bチームより3名の選手がAチームに上がりました。しかも、3人とも1年生です。少しずつ1年生も気持ちが上に向いてきたのを感じます。また、Aチームのメンバーも軒並み記録を向上させ、気持ちが自己を高める方向に向いているように感じます。

  午後は毎年夏の応援でお世話になっている吹奏楽部の「定期演奏会」に行かせていただきました。今回は吹奏楽部の顧問の先生より「最後の校歌を野球部に歌ってほしい」と言う有難いオファーも受けていました。着々と進む中、吹奏楽部の生徒が一生懸命演奏している気持ちがこちらにも伝わってきました。素晴らしい演奏でした。そして、最後の校歌になりました。野球部の校歌が吹奏楽部の生徒にどう伝わったかはわかりませんが、来年度も同様「是非野球部に頼みたい」と思ってもらえるよう、野球部も吹奏楽部に負けないように日々精進しなければいけないと感じました。

  今週からは学年末考査1週間前です。この考査が終了すれば、いよいよ春季の到来です。その前に今すべき学業に対して限界を超えた全力を注いでほしいと思っています。

  さて、昨日は我が校でも前期入試が行われました。多くの中学生が緊張した面持ちで入試に臨んでいました。多くの入部を心待ちにしております。中学生のみなさんお疲れ様でした。

高校生

  「チャンピオンになるためには、常に我々の目標を念頭に置かなければならない。日々の目標と、一貫して保ち続けるモチベーションで、進むべき軌道を照らし出さなければならない。毎回の練習や試合、プロ生活全般の1分1秒が、我々の目標のために捧げられるのだ。」

  ジョゼ・モウリーニョが毎シーズン選手に配るカードにはこう書かれています。
  モウリーニョはサッカー界では知らない人がいない有名な監督です。インテルやチェルシー、レアルマドリードなどの監督を歴任し、すべてのチームで優勝してきました。

  そのような監督がどのような指導を行っているのか。指導者として気になり、出版されている本を読み漁ると、言われていることは高校生にも通じる部分が数多く存在するということです。上記もそうです。高校野球に言い換えれば、

  「甲子園に出場するためには、常に目標を忘れてはならない。その目標と保ち続ける向上心で、日々の練習に取り組まなければならない。毎日の練習や毎週の試合、学校生活や勉強、私生活の1分1秒が甲子園出場のためにあるのだ」

  このように解釈すれば、言われていることも納得します。書かれていることは当たり前のことです。社会人にも通じる文面です。しかし、一流のアスリートですら上記のように意思を確認しあうということです。ですから、私たち野球部もそのことを再確認しました。毎日の練習は慣れと惰性で単調なものになりがちです。だからこそ、練習の中に目標をもち、発見や研究を重ねてうまくなろうと。その積み重ねが当たり前になれば、大きな目標を叶えることができると確信しています。

体力

  どんなスポーツにおいても、その技術の基準を満たすためには体力が必要です。一般的には基礎体力と言われている部分です。我が野球部ではその基準の一つとして毎朝、体重を測定しています。夏の新チームから導入していますが、全体平均は1ヶ月に約1キログラムずつ増えています。目標としては身長ー100が体重になるよう促しています。冬季メニューに入り、基礎トレーニングが増える中、まずは体重が増加しなければ筋肉は太くならないと常々話しています。
  また、1月中旬に基礎体力テストを行い、ある基準を設定してAチーム・Bチームと分けています。Aチームは基準を満たしているメンバーであり、筋力トレーニングと平行して技術トレーニングを多く含む練習メニューを行います。また、春先からの試合でもA戦に出場できる権利を有します。逆にBチームは基準を満たしていないので、筋力トレーニングに集中して取り組み、徹底的に体を鍛える練習メニューを行います
  では、その「ある基準」というのはなんなのか。それは、ロングTとスイングスピードで判断することにしています。その基本となる考えは、この距離が飛べば、このくらい早くバットを振れれば「ホームランが打てる可能性がある」という化学的根拠を基にしています。春先になれば投手も実力を上げてきます。当てるだけでは打撃は勝負になりません。打ち損じてもヒットになるスイングができる打者という観点でAチームとBチームに分けています。そして、もちろんその一定の基準を超えればAチームに入ることができます。
  厳しいようですが、もちろん「能力がないから」という差別の感情からではありません。逆に、「奮起してほしいから」「悔しさをバネに」という思いをもってもらい、奮起してほしいと思っています。

進路フェスタ

  「高校に入学したから高校野球をする。それ以外は関係ない。」
  違います。高校に入学したならその高校の生徒です。生徒になれたのなら第一に、勉学に励む責任があります。それを度外視して「高校野球だけ一生懸命」は人を育てないと私は思います。勉強の責任を全うして初めて高校野球をする権利を得られるのです。
  我が校でも当たり前のことながら、試験もあれば課題も出ます。長期休業中も多くの課題を課されます。しかし、課題をするのは生徒として当たり前です。ましてや期日に間に合わないなんて言語道断。また、試験で赤点を取ってしまった。これも言語道断。「野球をがんばっているから」などと言い訳をしているようでは大会で勝つ権利は得られませんし、そのような生徒は最後は信用できません。ですので、生徒として勉強面での最低限の責任を果たせない選手に試合に出る資格はないと思っています。
  とはいうものの、やはり部活動に励んでいれば自ずと時間も限られてきます。特に長期的な視野で見なければいけない「進路」に関しては、自分から関心をもって調べる等しなければ先には進みません。そういった意味では、高校野球は12月~3月初旬までOFF期間です。その間に勉強の貯金と進路の明確化をしなければなりません。
  今回は縁があり、1月16日に専門学校の進路フェスタに参加させていただきました。野球部員も27名全員参加しました。内容としては、16の分野に分かれてその分野の話を聞いたり、実習をしたり、実際に働いている方の実体験を聞いたりするものでした。
  参加をしてみて選手は、様々なことを感じたようです。特に、実際に働いている方の話は想像している職業とはかけ離れた仕事内容のものもあったようで、大変ためになったという感想も多く出ていました。野球部としてあまり多くの時間を進路の時間には当てられませんが、このような時間はなるべくとりたいなと考えています。今回の進路フェスタが選手の進路選択のきっかけになったらいいなと思います。

冬季練習

  あけましておめでとうございます。今年も宜しくお願いいたします。
  久しぶりの更新です。
  11月中旬に練習試合が全て終了し、秋季も終わりを迎えました。最後の桐生南戦はリベンジの気持ちで臨みましたが、力足りず敗戦してしまいました。今回の敗戦で、技量としては伸びているが、基礎技能の習得に関してはまだまだ力足らずということを思い知らされました。なので、冬季は基礎練習を軸にして、個々の能力アップを図り、チームに還元していくことを目標としています。
  まずは、体力測定を行いました。項目は①スイングスピード②ロングティー飛距離③遠投④塁間走の4つです。この測定を軸に一定の数値を超えられた者は、A戦で試合に出場すると明確にしています。
  また、その数値アップを目指して①サーキットトレーニング②ウェイトトレーニング③体幹④走トレーニング⑤スイング練習を平日は行っています。
  12月中旬には、ほとんどの選手が数値を上げることができました。
  また、12月18日からは10日間の追い込み練習も実施しました。この追い込み期間では2つのことを目標としました。1つは、自分の限界を決めないで超えること。2つ目は、これだけやったんだからという自信をもつことです。そのためには、休まず歯を食いしばってついてくることと言いました。目標の内容は以下の通りです。

○投手陣・・・1500投球以上、100㌔走以上、各種走トレーニング
○野手陣・・・10000スイング以上、1500捕球、各種走トレーニング
(※10日間の合計数を目標値としています)

  1時間交代でひたすら内野陣と外野陣が捕球と打撃を繰り返し、その後、トレーニングと走メニューを行っていきます。投手もひたすら投げ続け、黙々と走ります。単純作業の繰り返しで、目標値も高いため、正直選手の中にはこんなにできないと思っていたところもあったと思います。しかし、やっていくうちに「できないと思っていたのは自分自身でやってみればできる」ことを痛感したという感想も多く出ました。選手たちも徐々にやればできることや、辛いときに仲間と救いあうことの大切さを感じ取っていたように想います。
  そして、最後の3日間は学校内で合宿を行いました。朝早くから夜遅くまでひたすらボールを追い続けました。途中、嘔吐を催す選手や足が痙攣した選手もいましたが、その分を仲間が声をかけ、捕球し、走る姿に選手たちの成長を感じました。
  また、多くのOBも駆けつけてくれて、選手にノックを打ったり、ティーボールを上げたり、叱咤激励をしてくれたりしました。精肉店のOBの方や多くの保護者の方からの差し入れもいただきました。さらに、マネージャーも毎日ご飯を準備してくれました。多くの方に支えられて高校野球ができていることを選手たちは感謝していました。
  全てのメニューを終えて最終日は1年間お世話になった場所の清掃に入りました。学校に使わせていただいている施設だからこそ、常にきれいにすることを再度確認することができました。
  最後にミーティングでは、「ここまでよくやった。しかし、それは君たちの中ではよくやっているレベル」と話しました。厳しい一言かもしれませんが、毎日の活動や生活態度を見ていると、まだまだ強制の域から脱していない選手も多々います。しかし、確実にその域を出ようとしている選手たちでもあるなと感じています。新年からは選手たちが言われる前に気づき、考えて行動できる。そんな大人になっていく姿を期待しています。